<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2012年01月30日

デジタルサイネージ的CES2012

 今年もCES2012に10年連続で出かけてきた。55インチOLED、600万ピクセルの55インチLEDディスプレイなど、イノベーティブな製品も数多く、15万人以上が世界各地からラスベガスに集結した。
 デジタル家電関連の情報は他にたくさんレポートされているので、本稿ではデジタルサイネージっぽい、関連しそうなものだけピックアップしておく。

LG「EzSign TV」

 LGの簡単サイネージシステム「EzSign TV」である。特に目新しさは無く、PCにインストールしたソフトウエアでテンプレートを選び、テキストなどを入力してコンテンツを作成する。ネットワークには対応しておらず、USBメモリーにコピーしてディスプレイにデータを映し出すものだ。

写真0130_1

商店主などが自分でコンテンツを作成するイメージである。当たり前の話しが当たり前にCESで展示されていることが新しいと言えば新しい?


ルネサスエレクトロニクス、グルーバ 「スティックSTB」

 USBメモリーと同じくらいのサイズのAndroid STB(セットトップボックス)である。写真のように本体にHDMI端子を内蔵しているのでディスプレイに直接挿して使用する。WiFi対応なのでネットワーク配信も可能。MHLにも対応できるので電源もディスプレイ側から供給可能になる。
 
写真0130_2 

 IPTVのSTBとして使用する場合、操作はスマートフォンにインストールされたアプリで行う。アプリはグルーバが開発、チューンナップしている。

写真0130_3

STBとの接続もWiFiだ。操作感は非常に快適である。もちろん本機をデジタルサイネージに使用することも可能。その場合はSTBにはルネサス社製のエンコーダーチップが乗っているので動画の再生はフルHDまで難なく可能だが、CPUがやや非力なため、サイネージアプリを動かすというよりは動画コンテンツのプレイヤーとして使う方が向いている。
 量産すれば数千円くらいまで価格が下がる可能性がある。応用範囲が非常に広く、映像配信のカタチを大きく変える可能性を秘めている。


FreeStyle AQUOS シャープ
 
 日本ではすでに発売されているシャープの「FreeStyle AQUOS」がアメリカデビューした。20インチ、32インチ、40インチのラインナップで、20インチはバッテリーも内蔵。こうした薄型軽量でスタイリッシュ、高画質なディスプレイは、商業空間の中で邪魔になることなく使えそうである。先ほどのスティックSTBと組み合わせて使うのが効果的ではないだろうか。

写真0130_4
パナソニック「Smart Video and Photo Communicator」
(参考出品)

 7インチディスプレイを搭載したガジェットだ。カメラを内蔵しているのでSkypeでビデオチャットができる。もちろんWiFi対応。

写真0130_5

今回の展示では提案は無かったが、こうしたガジェットが、テレビでもパソコンでも無い新しいマーケット、それはいわばホームサイネージという領域を開拓できるか注目していきたい。

 

 
CASIO 可視光通信のデジタルサイネージへの応用

写真0130_8 
 タイトルだけだと何だかわからないだろうと思う。写真のディスプレイの一番下に注目頂きたい。GET COUPONと表示されている左側にグリーンの○がある。これが点滅と色の変化によってデータを送信している。この点滅をスマートフォンに内蔵したアプリで読み取るとクーポンへのアクセス先のURLを得ることが出来ると言うものだ。つまりQRコードなどでやってきたことを可視光通信で行うというものである。説明を聞いてもQRコードとの違いがわからなかったのだが、色と点滅が認識できればいいので、ディスプレイから遠く離れていても通信(受信)が可能だということだ。
 確かにそうなんだろうが、そもそもこれに気がついて、アプリをダウンロードして(あるいはあらかじめしてあって)、スマホを取り出してクーポンを入手するといったプロセスを超えられる人がどれくらい入るのだろうか。サイネージとの親和性はともかく実効性があるとは残念ながら言い難い。

 番外編 サイネージ・マン参上!写真0130_6
 
 説明は特になし。こんな人がCES会場をうろうろ。ご苦労様です。

  

Sea Change マルチスクリーン対応のソリューション

写真0130_7
 
 Sea Changeは放送局のビデオサーバーで有名だが、CESではマルチスクリーンソリューションを提案。スマホ、タブレット、PC、テレビといったスクリーンに効率的にコンテンツを配信するための仕組み。NABやIBC、InterBEEならともかく、ここがCESだってことが重要なことだと思う。
Open, Multi-Screen Solutions,  In the Cloud というコピーもいい。デジタルサイネージという項目が提案内容に記載してあった訳でも無いのだが。


デジタルメディアコンサルタント
江口 靖二

投稿者:江口at 09:32| 江口靖二の是々非々サイネージ